数学は苦戦する人が最も多い科目。内容も豊富で、何から手を付けたらいいかわからない人もいるでしょう。しかし、数学は積み上げの科目。正しい勉強法・正しい順番で勉強を重ねていけば必ず成績は上がります。
この記事では、数学の勉強法と単元の優先度について紹介します
この記事を書いている私は、偏差値50台から勉強を始めて約1年で筑波大学の前期試験に合格しました。また、共通テスト・二次試験ともに数学は8割を取っています。
それでは解説していきます。
数学の勉強法
数1A・2B・3C共通で、数学は3つのレベルで勉強をします。
- 公式や定理を覚えて問題で使う
- 典型問題を解く
- 応用問題を解く
それぞれ解説します。
公式や定理を覚えて問題で使う
まずは、数学の基礎となる公式や定理を覚えましょう。覚えたら、まずは使うことが大切です。問題は、教科書に載っている例題で構いません(むしろベストです)。
高校数学は、問題を解くことが大切です。基礎問題から応用問題まで、公式や定理が使えないと解くことはできません。
どの単元もまずはここから始めましょう!
典型問題を解く
次は、典型問題を解きましょう。このステップがあなたの数学の成績を左右します。典型問題は基本的にどの大学の試験にも含まれ、いわゆる正解しないといけない問題です。共通テストの問題も、ほとんどがこの典型問題です。
問題集で言えば、青チャートやフォーカスゴールドなどですね。ここで重要なポイントがあります。それは、答えを見ていいこと。詳しく解説します。
典型問題を解いてわからないとき、答えはすぐに見て構いません。解くための知識がそもそも無いため、悩む時間はあまり意味がないからです。
ただし、注意点が2つあります。
- 答えではなく型を覚えること
- 答えを見たら初めからやり直すこと
まず、答えではなく型を覚えること。つまり、論理を追うことです。当然ですが、問題集に載っている問題は入試に出ません。典型問題では問題の流れを理解し、覚える必要があります。これは、典型問題の類題や応用問題を解くために必要なことです。
高校数学はスタートとゴールをつなぐゲームです。
スタートとゴールをつなぐ手順を、この典型問題で吸収していきます。
そのため、答えを見たら初めからやり直すことが大切です。もし問題を解いてる途中でわからなくなり答えを見たとしても、最初から解きましょう。これは、全体の論理の流れを追えるようにするためです。答えを見て途中から付け足しても、次解くときにできるようにはなりません。
数学には解いていく順番があるため、途中から始めても意味がないです。
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応用問題を解く
応用問題は、できる人とできない人で差がつきます。入試本番は、典型問題を一通り解く→応用問題をできるだけ解くという流れです。
応用問題を解く段階で大切なことは、次の3つです
- 答えを見ずに試行錯誤する
- 記述を意識する
- 典型問題に戻る
まず、答えを見ずに考えます。応用問題は、典型問題の組み合わせです。このレベルにいる時点で、問題を解くために必要な知識はほとんどあるはずです。
応用問題を解くには、思考力を養うことが重要です。「自分で解答の方針をたててやってみる、ダメなら他の方法を試してみる」の繰り返しです。この段階では、効率は後回しです。時間をかけていいので、限界まで回答を作ってから答え合わせをしましょう。
次に、記述を意識しましょう。応用問題は、仮に答えが合っていても論理が成り立っていないと減点されます。
あなたの答案を見るのは他の人です。問題が解けることが最優先ではありますが、相手に伝わる答案を書けるよう練習する必要があります。先生や講師に添削を頼んで練習しましょう!
最後に、典型問題に戻りましょう。応用問題を解くことで自分の弱点や忘れていた問題を確認できます。その時は適宜典型問題に戻り、確認しましょう。何度も言いますが、典型問題が1番重要です。穴が見つかってからでいいので、復習をしておきましょう。
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ここまで、数学共通の勉強法について見てきました。
次は、各科目について見ていきます。
単元の優先度(数1A・2BC・3別)
ここでは、単元別の優先度について解説します。
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ここから先の内容には、かなり個人差があります。人によって異なるポイントは適宜書くので、あなた自身の状況と照らし合わせてお読みください。
(共通テストが数2BCの出題のため、このような分け方にさせていただきました。)
数1A
数1Aの科目別重要度は以下になります。(左右差なし)
- 数と式・二次関数
- 図形と計量
- 場合の数と確率
- 図形の性質・データの分析
1番目に数と式・二次関数。今後の学習(微積分・三角関数・指数対数関数など)で必要になり、入試問題にも必ず絡みます。数と式はすべて、二次関数は最大・最小問題を一通りできるようになることが一つのラインです。
2番目に図形と計量。三角比は最後まで出てきます。これも今後の学習で必要になるので、典型問題は一通り解けるようにしましょう。
3番目に場合の数と確率。理由として共通テストで必須になったこと、二次試験で出題する大学が多いことが挙げられます。また、場合の数と確率は他の単元で補完できないため、やっておく必要があります。
4番目に図形の性質・データの分析。これらは共通テストでは必須ですが、二次試験で見ることが少ないためです(特にデータの分析)。また、意外と短期間でも成績を伸ばしやすい単元でもあるので優先度も低めです。
数1Aは数学の基礎となる内容が多いです。手を抜かずに基礎から応用まで解けるようにしましょう。
数2BC
数1Aの科目別重要度は以下になります。
- いろいろな式、微積分、数列、図形と方程式、ベクトル
- 複素数平面、三角関数、指数関数・対数関数
- 二次曲線、確率統計
ここが恐らくもっとも意見が割れるところです。
1番目はすべて重要。どれも入試問題に頻出なのでやる必要があります。数列やベクトルを入試で選択しない人もいるでしょう。その場合は後回しにしても構いません。
2番目は人によって変わります。文系の方であれば共テで複素数平面を選択しない人もいるでしょう。理系で二次試験を受ける方であれば複素数平面はかなり重要な単元です(私なら1にします)。三角関数、指数関数・対数関数は志望校によります。共テでは頻出ですが、二次試験は出さない大学もあるので過去問の分析をしつつ優先度を決めましょう。
人によって優先度は変わります。共通テストの選択もパターンが多いので、自分の取りたい単元や二次試験で問われる単元を中心にやっていきましょう。
数3
数3はすべての単元が重要です。極限→微分→積分の順でしっかりとこなしていきましょう。
また、数3は共通テストで使わないため数ヶ月のブランクがあります。共通テストの勉強を始めるまでにどれだけ勉強できるかが鍵です。
使うけどまだ初めていない人は、今すぐ始めましょう。
数3はやればやるほど点数が伸びます。時間がある今のうちに、演習を重ねましょう!
よくある悩み
数学の勉強をしているときによくある悩みをまとめました。
- ケアレスミスが多い
- 時間が足りない
それぞれ解決策を紹介します。
ケアレスミスが多い
私の中で一番大きな悩みがケアレスミスでした。計算ミス、問題文の誤読、書き写すときのミスなど大量に失敗をしてきました。
ケアレスミスをなくす1番の方法は、自分でミスを認識し対策を打つことです。
例えば、私が行ったことは以下のとおりです。
- 計算ミス:計算練習をする、適宜式を振り返る、他の計算方法で答えをチェックする。
- 計算ミス:計算練習をする、途中式を適宜振り返る、答えを他の方法でチェックする
- 問題文の誤読:文章を読むときに必ずペンでなぞっていき、重要な情報は丸で囲む
- 書き写すときのミス:書き写したあと、もう一度確認する
自分のミスは自分で気づいて直しましょう。こうすることで次に解くときに危機感も生まれてよりケアレスミスが減ります。
ただし、ケアレスミスを0にするのは難しいのである程度の許容が必要です。
時間が足りない
特に共通テストで起こりやすい問題です。解決策は時間を図ってたくさん解くことです。
時間が足りないのは、知識を取り出す速さが遅いか形式慣れしていないからです。
どちらも数をこなせば解決できます、特に共テ1,2ヶ月前はひたすら問題集や過去問を解きましょう!
コメント
数学モンスターに関する記事を出して欲しいです
からす様
ご意見ありがとうございます。返信が遅れ申し訳ございません。
現在は化学基礎の記事を中心に書いているため、ある程度キリの良いところまで終えたら”数学モンスター”に関する記事を書かせていただきます。
今後もよろしくお願いします。
「そがしの化学」投稿者 そがし